戦国時代、燕国では王の噲が遊説家の甘言にのせられ、臣下に王位を譲って隠居するなど乱脈な政治が行われ、混乱の極みにあった。その隙に乗じた斉の攻撃により、噲は殺されてしまった。
第一学習社「高等学校言語文化」P.174
タイトル | 十八史略 |
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ジャンル | 歴史書 |
作者 | 曽先之(そうせんし) |
時代 | 戦国時代 |
ページ | 高等学校言語文化 P.172-178 |
燕人、立太子平為君。
是為昭王。
弔死問生、卑辞厚幣、以招賢者。
問郭隗曰、
「斉因孤之国乱、而襲破燕。
孤極知燕小不足以報。
誠得賢士与共国、以雪先王之恥、孤之願也。
先生視可者。
得身事之。」
隗曰、
「古之君、有以千金使涓人求千里馬者。
買死馬骨五百金而返。
君怒。
涓人曰、
『死馬且買之。
況生者乎。
馬今至矣。』
不期年、千里馬至者三。
今、王必欲致士、先従隗始。
況賢於隗者、豈遠千里哉。」
於是昭王為隗改築宮、師事之。
於是士争趨燕。
燕人、立太子平為君。
燕人、 太子平を 立てて 君と 為す。是為昭王。
是を 昭王と 為す。弔死問生、卑辞厚幣、以招賢者。
死を 弔ひ 生を 問ひ、 辞を 卑くし 幣を 厚くして、 以つて 賢者を 招く。問郭隗曰、
郭隗に 問ひて 曰はく、「斉因孤之国乱、而襲破燕。
「 斉 孤の 国の 乱るるに 因りて、 襲ひて 燕を 破る。孤極知燕小不足以報。
孤 極めて 燕の 小にして 以つて 報ずるに 足らざるを 知る。誠得賢士与共国、以雪先王之恥、孤之願也。
誠に 賢士を 得て 与に 国を 共にし、 以つて 先王の 恥を 雪ぐは、 孤の 願ひなり。先生視可者。
先生 可なる 者を 視せ。得身事之。」
身 之に 事ふるを 得ん。」と。隗曰、
隗 曰はく、「古之君、有以千金使涓人求千里馬者。
「 古の 君に 千金を 以つて 涓人をして 千里の 馬を 求めしむる 者あり。買死馬骨五百金而返。
死馬の 骨を 五百金に 買ひて 返る。君怒。
君 怒る。涓人曰、
涓人 曰はく、『死馬且買之。
『 死馬すら 且つ 之を 買う。況生者乎。
況んや 生ける 者をや。馬今至矣。』
馬 今に 至らん。』と。不期年、千里馬至者三。
期年ならずして、 千里の 馬 至る 者三あり。今、王必欲致士、先従隗始。
今、 王 必ず 士を 致さんと 欲せば、 先づ 隗より 始めよ。況賢於隗者、豈遠千里哉。」
況んや 隗より 賢なる 者、 豈に 千里を 遠しとせんや。」と。於是昭王為隗改築宮、師事之。
是に 於いて 昭王 隗の 為に 改めて 宮を 築き、 之に 師事す。於是士争趨燕。
是に 於いて 士 争ひて 燕に 趨く。次の赤字の漢字の読みを答えよ。
①古之君、有以千金使涓人求千里馬者。
②況生者乎。
③況賢於隗者、豈遠千里哉。
④於是昭王為隗改築宮、師事之。
⑤於是昭王為隗改築宮、師事之。
古之君、有以千金使涓人求千里馬者は「古の君に千金を以つて涓人をして千里の馬を求むしむる者あり」と書き下す。白文に訓点をつけよ。
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